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紅葉鑑賞、根来寺一人歩記。


 そろそろ紅葉が見ごろかな?と思い根来寺へ行ってきました。
 車を東に走らせて30分。根来寺というと桜の名所としても有名ですが、紅葉も美しいのです。自動車の交通安全祈祷でも知られておりますが、僕の中では「戦闘を本業とした鉄砲使いの僧兵の寺」というイメージが強いです。僧なのに兵とは現在では異様な感じがしますね。戦国時代では珍しくなかったそうで、雑賀一族に勝るとも劣らぬ銃の腕をもつ根来僧兵は強大な武装勢力でありましたが、それらは生きるか死ぬかの戦国時代の話。自存自衛のためには武力が必要だったのでしょう。現に秀吉に焼き討ちにあったりしていますし。その際に現在の国宝となっている多宝塔以外は全て壊滅してしまったそうです。秀吉めっ。

 そんな荒々しい殺伐とした雰囲気など現在では微塵も感じることができません。自然豊かな岩出の町にたたずむ900年の歴史を持った寺は、人の心に安らぎを与える風情溢れた静かな地として・・・

 と、思ったらちっとも静かじゃありませんでした。「かくばん祭り」なるものを催してるようで、大変な賑わいを見せておりました。こんなに人があつまるのを見たのはお正月以外では初めてじゃないでしょうか。お土産屋さんの名物おでんも大盛況のようで座る場所を探すほど。屋台もいくつか出ていて初詣の形相を呈していました。ちなみに「かくばん」とはかくばん上人のことで、根来寺を創建したエライお坊さんでして、その歴史と人となりにも触れたいところですが、これ以上うんちくが長くなるのもアレなので自重します。

 名物のおでんを食べて多宝塔のあたりをうろついていたら目の前に飛び込んできたのはリアル僧兵。うわー!感激だー!8名のコスプレおじさんが火縄銃を持っていきなり登場しました。なんかパフォーマンスを見せてくれるそうです。紅葉を撮るためにデジカメを持ってきておいてよかったと心底思いました。パフォーマンスの内容は戦国当時の陣営や鉄砲の演習。どうやら火縄銃はホンマモンらしいです。これまたびっくり。根来鉄砲隊といって伝統を守るための会があるそうです。みなさんは火縄銃の爆発音を耳にされたことはあるでしょうか。これは相当びっくりします。ドオオォォーン!!!と、ほとんど大砲の音です。ほとばしる煙、どよめく観客。やや経って歓声。

 紅葉は色づき始めたばかりといったところで、もう少し経てばちょうど見ごろになるころだろうと思いますが、それでもとても綺麗でした。静かな中では見れなかったけど、思わぬイベントが鑑賞できて得した気分で帰路につきました。十分な気分転換になったから、さあ仕事に取り掛かろうっと。

「宇宙戦争」の感想。


 遅ればせながら「宇宙戦争」をレンタルして観ました。
 なんだかミソッカスな評判しか耳に聞こえてこなかったので、一体どれ程ミソッカスなんだ?と非常に気になっていたのですが、スタッフロールが流れる数秒前のシーンで納得。こりゃ叩かれますネ。人類誕生以前から生物を一瞬で灰にする光線を放出させるほどの圧倒的科学技術力を持った殺傷マシンを地面に埋め込み、数万年も地球を観察しておきながら○○○て・・・。原作通りのオチらしいのですが、残念ながら説得力がありません

 僕は映画を観た後はネットの書き込みなどをつらつらと読むのが趣味だったりするのですが、やはり凄まじい批評の嵐ですね。「宇宙人の行動の意図するところがわからん」とか「説明不足すぎてなにがおこっているのやら」とか、様々なブーイングが飛び交っています。

 が、この映画は「インディペンスデイ」のような、征服された人類の逆転劇といったアクションものではなく、あくまで天変地異が起こった地上で、レイ(トム・クルーズ)という特に取り得の無い男とその家族の視点からのみ描かれた作品なので、そういう部分で不明な点が多いのは当然だと思います。むしろ「今、どういう状態なのかよくわからない」という状態を巧妙に表現できていたという気がします。一難民の立場で侵略者の意図など計れるハズがありませんし。

 たしかに圧倒的科学力を持つ宇宙人が人間をひとりひとり丁寧に殺していたり、その敵を判別するのが視覚オンリーという設定などは突っ込み甲斐がありますが、「災害が起こったあとの人間の行動」については恐ろしいまでのリアリズムが漂っており、善良な一市民である主人公レイですらヒロイックというには大きく掛離れた行動を取ったりするあたりに、人間のおぞましさといったものを現実的に表現したかったのだな、と思いました。

 ネットの誰かの書き込みで、「刺さったトゲは身体が自然と押し出す、という台詞はラストへの予言」と書かれているのを読み、なるほどと思いました。そういうことを言いたいという大前提があったのなら、このオチもよいかな、と思いなおしたり。

 まあ、「前評判があまりに酷いと逆に擁護したくなる心理」が例に漏れず僕にも働いたのかな、と思った作品でした。もし酷評に辟易してしまって未見の方がいるならば、観て損するほどの作品では決してないと思いますので、是非。

東京滞在記その7


 例によって東京にしばらく滞在しておりました。よしたかです、こんばんは。今年7回目です。
 
 今回は横浜にも足を伸ばし、デザイン会社、出版社、ソフト会社などを廻って、勉強会もタメになったし大収穫な上京でした。僕にとって初横浜の初ランドマークタワーで、初中華街の初チャーシューまんが絶品でした。東京に比べて街並みに情緒があり、「キレイな街だな」という印象を受けました。うーん今度はプライベートで来たい。
 今回の飲み会では前回の反省を教訓にお酒の量を調整したので、幸い目に見えた失敗はありませんでした。普段あまり喋らないせいか、同業者の皆さんと会うといろいろと喋りたいことがたくさんあって、でもすぐに喉がかれてしまって声が出にくくなるので困ります。普段どれだけ喋ってないのよ、という疑問は置いといても、普段からあまり好きでない自分の声が、妙に高く掠れて不快に響き、自分でも耳障りで辟易してしまうのです。発生練習でもしたほうがいいんでしょうかね。あいういえおあお。

 今年初めごろから続けた勉強会も来月で終了です。大げさじゃなくあっという間な感じです。僕は成長しているのでしょうか。自分では分かりづらいけれど、きっとしているんだと思います。少しずつ、本当に少しずつだけれど、確実に前に歩いているはずです。
 この街に来るたびに、ひとつの事柄に頭を悩ますのですが、考えたってしょうがない。他所の芝生は青く見えるものだと笑って、僕の道を僕の頭でさぐりながら歩んでいこうと思います。

報道姿勢について思うこと。


 マスコミが先ず最初に伝えるべき事は「タリウムを服毒した場合の中毒症状の見分け方」と「その解毒方法」だろ、という意見をネットで見かけましたが、僕も全くその通りだと思います。少女の異常な日常を追うのは二の次でしょうに。そんなマスコミの猟奇的な趣味に嫌悪と違和感を覚えます。

 ついでに言えば「タリウムを売った薬局の処罰内容」と「毒殺未遂に対する罪の重さ」こそ周知徹底すべきで、こういう情報を流すことが模倣犯を事前に防ぐことに繋がるわけで、そうした情報の発信こそが、本来のマスコミの社会的な役割だという気がしてなりません。

 偉そうな言い方ですが、まずは視聴者が賢くなることだと僕は思います。 

プロフィール

榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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