2006/04/11
赤裸々初体験日記。
泣いてばかりもいられない。前に進まねば。
こんばんは。よしたかです。
いろいろご心配かけてしまったお詫びに僕の初体験でも語ろうかと思います。といってもつい先日大阪に出かけたときの話しなんですけれど、こういうことっていうのは多くの人はもっと早いウチに体験しているもので、僕は人より遅すぎたんだとは思うのですが、まあ聞いてください。殆どの人が心のベールに包んで永遠に自らの胸の内に秘めておくべき事柄かもしれませんが、今日はちょっとアルコールが入ってることもあり、赤裸々に語りたいと思います。ご期待に添えるかどうかはわかりませんが、もちろん女性関係のお話です。
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大阪の出版社をいくつか営業に廻った僕は、微力ながら確かな手ごたえを感じ、心地よい疲労感の中にいた。JR天王寺駅、PM7時35分。我が家のある和歌山市へと向かう電車を待っていた。「くしゅん!」すぐ後ろで若い女性のくしゃみが聞こえた。そういえば今日は春にしては少し肌寒い。ホームを見渡してもマスクをしている人が少なくなかった。僕も少し鼻が愚図つく。
電車到着。天王寺駅からならば座れるだろうかという淡い期待はあっさり裏切られた。ファイルの入った重い鞄を空いているアミ棚に乗せ、僕は用意していた太宰治の文庫を開き、久しぶりに「富岳百景」を読み始めた。真横に綺麗な女性がおり、愚図つく鼻が恨めしく思った。薬を飲んできていて居れば・・・。
運良く堺駅で止まった時、目の前に座っていた女性が席を立った。周りを見渡すが年配の方はいない。となりの女性も座る気配がなさそうだ。少し恐縮しながら空いた席に座った。すると、しばらくして堺駅から乗ってきた初老の女性が近くに来て手すりを掴んだ。席を譲るべきだろうが、それにしては微妙な年齢であった。かえって失礼にならないだろうか・・・そんな風にしばらく考えていたが、隣に座っている女子高生がipodを結構なボリュームで聞きながら我関せずといった面持ちで口を空けて寝ているのを見て、少し嫌な気がしたりしていた。
迷っているうちに、おばあさんは次の駅で降り、僕の判断が遅かったことを反省しながらも、その駅から入ってきたやたら露出の高い女性に目のやり場に困りつつもしっかり横目で見たりしていた。すると女性は僕の前に立ち、ますます目のやり場に困りながらも文庫本に顔をうずめていたが、不意に、左右前方が若い女性に囲まれていることに気づいた。こんなことってめずらしいな、と思ったのも束の間、さすがにニブい僕もこと此処に至り、全身の毛が逆立つ感覚を覚え、ドアが閉まる直前に電車を走り出た。
心拍数が上昇している。やった・・・・ついにやってしまった・・・・。
次の電車が来るまでに20分の時があったが、それまで寒空の下、ホームに一人佇んでいた。電車が到着するころ文庫本はすでに「富岳百景」を終え、「駆け込み訴え」まで読み進んでいた。僕は文庫本に静かに糸を垂らして閉じ、乗客を確認してから新しい電車に乗り込んだ――――
~Fin~
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・・・以上、女性専用車両初体験日記でしたーっと。