2006/10/27
映画「手紙」の試写会
に、行ってきました。
ある日本屋さんで文庫を買ったとき、試写会への
応募チラシをもらったので、特に期待もせず名前と住所を
書いて送ったら、なんと当選ハガキが送られてきましたので、
今回公開少し前に見れるチャンスをいただけました。
ラッキーでした!(←こんな台詞をこの日記で書くことがあろうとは!)
いやぁ、よかったです。
山田孝之くん大熱演です。
両親の居ない極貧兄弟の物語なんですが
兄が出来のいい弟の大学進学費用を捻出すべく
運送会社で働きすぎて腰を痛めてしまって、労働できなくなってしまい
ついに「お金持ちからなら少しくらいもらってもいいよね・・・?」
という考えの下に大邸宅に泥棒に入るんですが
そこは素人仕事、見つかってしまって謝ってお金返そうとするも
誤って殺人してしまうという悲しい事件。
が、冒頭にありまして、その服役囚お馬鹿な兄と
賢い弟との手紙のヤリトリがメインなのですが
これがもう涙なしには見られません。
「加害者の家族」というだけで
どれだけ理不尽な差別を受けるか。
人生にどれほどの弊害をもたらすか。
でもこの物語のいいところは
「悪人」が出てこないところです。
「世の中に悪い人はいない。悲しい人が居るだけだ」
と、そういう気持ちにさせてくれる
凄惨ながら陰鬱ではなく、むしろ爽やかさを持って
「救い」のある物語になっています。
(しつこいようですが、物語にはやっぱりこの「救い」がほしい!)
東野圭吾の原作が好きだったのですが
この映画はその良さをしっかり出せていると思います。
弟、直樹が目指していたものが原作では「ミュージシャン」
映画では「お笑い芸人」というアレンジがありましたが
それはそれで動きがあってよかったし
ラストでそれが生きてくるという実りあるアレンジになっていて
特に不満は無かったです。
邦画でここまで満足した気分で劇場を後にできたのは
最近では「明日の記憶」くらいでしょうか。
東野渾身の社会派作品!などといわれていますが
まあ、純粋にエンターテイメントとして面白いので
年代問わず幅広くオススメできる一作です。
是非!