2009/12/26

ずいぶん前になってしまいましたが、一応報告しておこうと思います。
先月10日、ニッポン放送の「上柳昌彦のお早うgood day!」という番組に法廷画家として出演しました。ちょうど芸能界が麻薬問題で騒がしく、ワイドショーで連日裁判の様子などが報道されていた時期なので、法廷内のことにも注目があつまったのか「話を聴かせて欲しい」とお声がかかりました。
僕は上柳さんという方を存じてなかったのですが、お会いしてみると非常に話しやすい方で、楽しく収録ができました。経済ジャーナリストの須田慎一郎さんもいらっしゃり、収録前にスタッフの方から「ちょっと話のネタにこの風景を法廷画風に描いてもらえますか?」とのリクエストにお答えして10分程度で描いたのが上の絵です。ちょうど上柳さんと須田さんがイギリス人女性殺人事件の容疑者が整形して逃亡しているというお話をされているシーンを描いたのですが、収録中「さっきこんなの描いたんですよ」と上柳さんに見せたところ、意外にも大ウケ。「
俺が須田さんに尋問されてるみたいじゃん!」と楽しそうにおっしゃってました。そ、そういう意図はなかったのですが・・・。
今までも何度かメディアに呼ばれたり取材に来られたりしましたが、そのたびに法廷画家の仕事について、ほとんど世間では知られていないんだなぁと実感します。法廷にも馴染みの無い方も多いので当然といえば当然なのでしょうが、こうして「話を聞きたい」と言ってくれる方がいらっしゃるのだから、一度僕の持っている情報をまとめたサイトを新規に作って紹介しようかなぁなんて考えています。案外需要あるのかも。
今までに描いた法廷画を作品として紹介するサイトは「
榎本よしたか法廷画ファイル」としてずいぶん前から存在しているのですが、こちらで事件についての概要と傍聴した感想を掲載したところ、「個人的な感想を発信するのはやめてほしい」と法廷画のクライアントである某キー局から要望があって、今は感想を削除しています。なんでも「当局の見解と誤解されるから。あくまで報道は中立であるべきであって当局のスタッフが(たとえ外部であれ)憶測や感情で事件を語るのはよくない」とのことでした。実は僕は一応お伺いをたてて許可を得た上で公表していたのですが、プロデューサーが変わったらしく方針も変わったようです。傍聴した裁判についてはいろいろと言いたいことがあるのですが、まあ先方の言い分も理解できるので、控えることにしています。
なので、個々の事件について「こう思う」というサイトではなく、「法廷画家という仕事はこういう内容だ」というサイトを作ろうかなと思っています。普段はほとんど接点の無い司法の世界にも興味をもってくださると幸いです。
ここ数カ月仕事以外まったく手が出せていなかったのですが、来年からはようやく通常ペースに戻りそうな予感がしています。その他に、仕事以外で描いた作品の紹介サイトや、エッセイサイトなどもいろいろ考えていますので、徐々に取り組めたらいいなぁと思います。やりたいことは両手にいっぱいあります。時間は本当に貴重ですね。今年があと数日で終わるなんて信じられない。けど、事実なのだから信じるしかない。
長らく停滞していたこのブログもまた稼働させていこうと思います。来年も無理しない程度に頑張ろうっと!