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【仕事】裁判中の撮影が禁止されている意外な理由とは・・・?

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テレビ朝日さんの特番「禁止の真相」(3月19日16:00~OA)で情報提供&イラストを担当しました。巷で禁止されているあれこれには実はこんな意外な理由が?!といった内容で面白かったです。僕が担当したのはコチラのコーナー。「法廷で裁判中の撮影禁止」なのは何故か、についての真相です。

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こちらのイラストは架空の人物を法廷画風に描いたイメージイラスト。

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バラエティ番組に実際の被告人(殺人犯など)の絵は好ましくないですからね・・・。こちらの絵は番組スタッフの方にモデルになっていただきました。

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裁判中の法廷内の撮影は刑事訴訟規則第215条で許可制と定められていて、事実上の禁止ということになっているのですが、それではいつどんな理由で禁止に至ったのか。話は戦後すぐにまで遡るんですね。

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報道が戦前戦中に比べて自由になったことから有名人の裁判報道なども加熱。当時室内の撮影には大きい照明を焚く必要があって、それらが裁判の妨げになっていたとのことです。裁判官の制止を無視して大勢訪れては報道写真を撮り続けていたのだそう。

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脚立を持ち込んで裁判官の上から撮影したりとやりたい放題だったようです。実際そのアングルから撮られたであろう写真も現存しています。「神聖であるべき法廷の品位も秩序もあったものではない」と当時の最高裁刑事局長の回顧録に記されているほど。

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そんな中、撮影用フラッシュの電球が割れて裁判官が怪我をするという事件が起きてしまいました。

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そして昭和23年、刑事訴訟規則にカメラに関する規定ができ、現在は裁判が始まる前の2分間だけ撮影できるという慣例ができて今に至るというお話でありました。(ニュースに流れるのはその頭撮り映像)
被告人のプライバシーへの配慮などではなかったんですね。

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というネタを「法廷画家のお仕事」の雑学コーナーで紹介していたところ、番組からのオファーがかかり仕事に繋がりました。法廷画が必要になった理由について、法廷画風イラストで表現するっていうのも面白いですね。

以上、ちょっとした雑学&お仕事情報でしたー。

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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